WordPressのアップデートはデフォルトでは自動で行われます。
通常、常に最新のものを使用する事はセキュリティ上の面や技術的な面で安心なため良い事とされていますが、一部では(主に制作会社)運用上勝手にアップデートされてしまうのは困る場面もあると思います。
また、個人法人問わずワードプレスがアップデートされることによってプラグインが正常に動かなくなったり、サイト内の他システムにバグが起こったりとする可能性は微々たる可能性ですが、無いとは言えません。
そこで今回の記事では、そんな厄介なWordPress自動更新機能をOFFに出来ないかを調べていたら、一文コードを加えることでOFFに出来る様なのでご紹介します。
- WordPressの自動更新を行わない様にしたい
- メジャーバージョンは手動、マイナーバージョンは自動更新にしたい
- プラグインは自動アップデートにしたい
WordPressの自動更新をしない様にする方法
WordPressが自動更新をしない様にする方法は以下のwp-config.phpに次のコードを追加するだけです。

メジャーバージョン、マイナーバージョン、どちらも自動更新しない場合は以下。
define(‘AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED’, false);
メジャーバージョン自動更新して、マイナーバージョン自動更新しない場合は以下。
define(‘AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED’, 'minor');
メジャーバージョン、マイナーバージョン、どちらも自動更新したい場合は以下。
define(‘AUTOMATIC_UPDATER_DISABLED’, true);
実際にwp-config.phpにコードを追加する場所は一番下で大丈夫です。

WordPress自動更新がONなのか?OFFなのか確認
上記の方法で自動更新をOFFにしたつもりだけど、本当に今後自動更新されないのかを確認する方法は、WordPressの更新ページを見れば確認できます。
最新のWordPressだとデフォルトの状態で更新ページにいくと下記の様に「今後のセキュリティ更新は自動的に適用されます。」との文言が出てきています。この状態だと自動更新は行われます。
(そもそもこの記載が気になって当記事に辿り着いていると思うので、そのままこの部分を確認して下さい。)

先ほど紹介した自動更新をOFFにするコードが正常に読み込まれていれば下記の様に「今後のセキュリティ更新は自動的に適用されます。」との文言が消えます。こうなれば自動更新は行われず手動のみでの更新に切り替わります。

そもそも自動更新はOFFにすべきなのか?
そもそもWordPressの自動更新はOFFにすべきなのか?OFFにすることによるデメリットはあるのか?
非常に気になる部分かと思います。
結論から言うと自動更新OFFは基本的には推奨しません。
まずは以下の部分を理解していただく必要があります。
WordPressのバージョンは5.4.1の様に3つのシーケンスによって管理されています。
5.4.1を例にして説明すると、5.4がメジャーバージョン、1がマイナーバージョンです。
この様にWordPressのメジャーバージョンは、最初の2つのシーケンスによって決まり、マイナーバージョンは、3番目のシーケンスによって指示されます。
メジャーバージョンとは、WordPressが新しいのか古いのかを具体的に示している数字です。
大幅にリニューアルされた際や、システムが変更になった場合などの大きなアップデート時にメジャーバージョンが変わってきます。
一方マイナーバージョンとは、バグやセキュリティに関する内部的な問題を解決するための細かな調整のイメージです。
そしてWordPress Codexの2015年時点の記事では「デフォルトでは、自動更新はコアのマイナー更新および翻訳ファイルの更新に対してのみ適用されます。」と書かれています。
要するに、自動更新に関する変更を行わなくてもメジャーアップデート以上のことは自動で行われない様になっています。
メジャーアップデートは、その特徴柄アップデートを行うことでバグや表示崩れが非常に高い可能性で起きてきます。
特にシステム部分が変わるアップデートが行われると、手慣れたエンジニアですら苦労するバグが平気で起きます。
そのくらいリスクが高いものなので、WordPressでは基本的に自動更新は行われていません。
反対にマイナーアップデートは、更新しないことによってバグが増えたり、バグが解消されなかったりします。
そうなると、管理者/ユーザー共にセキュリティの面で危険が出てくる可能性があるので基本的には都度アップデートしていく事が望ましいとされています。
なので、WordPress Codexに記載されている様にマイナーバージョンと翻訳のみが自動更新されるなら、その設定はデフォルトのままにしといた方が安全ですし効率的です。
そのため、自動更新OFFの設定は基本的には推奨していません。
他詳しい事は以下を参照して下さい。
WordPress Codex日本語版-自動バックグラウンド更新の設定
プラグインの自動アップデート
またWordPress5.5系統からはプラグインの自動アップデートも行える様になっています。
プラグインのアップデートの設定は、wp-config.phpとは関係無く、全てWordPressの管理画面からON/OFFを切り替える事ができる様になっています。
具体的には、WordPress管理画面のプラグインを押してインストール済みプラグイン一覧ページに行きます。そのページの右側に下記の様に「自動更新を有効化」とのリンクがあるのので、それをクリックするだけです。

ただしプラグインの自動更新はあまり推奨されていません。
理由は、プラグインの更新でもバグや表示崩れは十分起きる可能性があるからです。しかも複数のプラグインをインストールしている場合に自動更新をONにすると、どのプラグインが原因でバグが起きたのか判別し辛くなり修正が非常に困難になる可能性があるからです。
以上が「WordPressの自動更新を無効にする方法」でした。
最後にもう一度言いますが、基本的にマイナーバージョンの自動更新はONにしておくことをおすすめします。
少しでも参考になったら幸いです。