今回は、wixやジンドゥーなどの無料サイト制作ツールとWEB制作会社に有料で頼むか、自身で一からオリジナルサイトを作成する場合の違いを紹介します。
WEBの仕事に携わる前は、無料サイト作成サービスと有料のWEB制作会社との違いはなんとなくしか知らなかったです。ただ最近WEBディレクターとして活動をしていくうちに、お客様から「無料でいいや」みたいな言葉を頂く事が多々あります。ただしその説明は中々難しいもの。
そこで今回は、私自身がお互いの長所と短所を金銭面から見て説明出来ないといけないと思ったので今回の様にまとめてみました。なのでこれから紹介する内容はWEB制作の現場でも実際にお客様に説明する内容と言えるかと思います。
※ただあくまでも、これから紹介するお互いの長所と短所を見てお客様に判断して頂くと言った感覚で説明しています。(どちらも良いとこはあると言う前提なので)
無料のサイトツールの特徴

無料サイト制作サービスとは、wixやジンドゥーなどを代表に最近流行ってきている「誰でも簡単に作成できる無料のWEBサイト制作サービス」の様なものです。
現在主流の無料サイト制作サービスは下記の様なものがあります。
無料サイト制作の短所
無料サイト制作の短所は以下のようなものがあげられます。
- サブドメイン運用
- 相対的に考えてSEOに弱い
- デザインに制限がある
- 内部、外部リンクが多い
- カスタムがし辛い
- システムが入れられない
- 広告がある
- 容量に制限がある
- サポートと責任があまり無い
- 移換が出来ない
特に重要だと思う部分を個別で説明します。
▼サブドメイン運用
まず無料サイト制作の1番の短所は、独自ドメインではサブドメインでの運用のパターンだと思われます。
独自ドメインとは簡単に言えば貴方だけのオリジナルのドメインです。サブドメインとは、sub.exsample.comのように「sub」が付くドメインです。例えば、ジンドゥーを使ったサイトだとexsample.jimdofree.comとなります。
サブドメインは独自ドメインのSEOを引き継ぎますので、評価の良いサイトのサブドメインだと評価は上がり、逆に評価の悪いサイトだとサブドメインの評価も下がります。
また、検索エンジンがサブドメインを評価する際はバラバラに評価をするため、評価が分散し検索エンジン上での順位が上がりづらいとも言われています。
そしてサブドメイン運用だと、ドメイン移管は出来ません。
最初の内は、無料でサイトを作り、PV数の調子良いので独自ドメインに変更しよう。と思っても基本的には無理です。(同じサービス内で独自ドメインに変更の機能はあるみたい)
▼色々と制限がある
無料サイト制作サービスも商売なので何でもかんでも出来るってなると、無料としては存続出来ません。そのためある程度の制限は付きものです。
レイアウトに関しては、あらかじめ用意されているブロックを組み立てていくものが大半です。
カラーに関しては、WEBカラーなら何でも使えますが、グラデーションや透過カラーは使えないものもあります。また全ての要素に対して細かくは設定出来ないみたいです。
他にも写真のアップロードサイズや全体の容量の制限などはもちろんあるでしょう。
中でも1番キツいのは、サイトの全体的の動き方や、外部サービスとの連携など臨機応変なカスタムが出来ない事かと思われます。
▼広告がある
無料サイト制作サービスの利益の取り方はユーザーが作ったサイトに広告を載せてもらい、そこからの広告収入です。
これは言うまでもなく、企業のコーポレートサイトに漫画やらアニメやら脱毛やらの広告が表示されたら、見ているユーザーは気が散り嫌な気分ですね。
趣味の範囲で作るサイトなら良いとは思いますが、本気で自社のPRをしたいのならば広告は無しの方が良いです。
▼サポートが弱い
無料のサービスなので基本的にはサポート体制は弱めです。
サービスの使い方や、サービスに支障がある場合はサポートの範囲だと思うが、自分で弄っていった内容には触れる事はありません。
このようなサービスは、無料でサイトを作ってあげているわけではなく、無料でツールを使わせてあげてるだけです。そのため基本的には全て自己責任です。
無料サイト制作の長所
無料サイト制作の長所は以下のようなものがあげられます。
- 誰でも簡単に作れる
- すぐに作れる
- 自分で作るので融通が効く(めんどくさいやりとりが無い)
- 無料
特に重要だと思う部分を個別で説明します。
★誰でも簡単に作成できる
この手のサービスの最大の特徴は、知識が無くても誰でも簡単にすぐサイトを作成できることかと思います。
一からHTMLやCSSなどのコーディングの技術を学んでから作っていくと、完成までに数ヶ月は当たり前にかかってきます。またそれらの技術を習得するには1年くらい勉強してやっと形になるくらいかと思います。(個人差による)
それを無料でかつ簡単に素早く出来るのは素晴らしい事かとは思います。
★自分で作るので大枠の融通は効く
これらのサービスの多くは、無料で使えるサイト作成ツールの提供なので基本的に大枠は自分で作成していきます。
そのため上から下までのデザイン構成や原稿などは自分で考えて、自分で流し込んでいくかと思います。それらの修正も別パターンの作成や校正なども自分でやっていきます。自分でやるのはめんどくさいとの意見もあるが、細かい部分はやってもらうより自分でやってしまった方が楽なこともあるので、融通が効くといった面は長所に入るかと思います。
ただし、さらに細かいレイアウトの調整やブロックのスタイルの調整までは出来ないものが多いですので、その点は諦めが必要になってきます。
上記のサービスの有料プランの場合
上記で紹介した無料WEBサイト制作サービスには有料プランが用意されてるものがほとんどです。その有料プランにアップグレードすることで下記の要素が変更されます。(一部の例です。)
- 独自ドメイン運用
- SEO対策が多少出来る様になる
- 容量が少し上がる
- サポートが若干優先される
- 広告が無くなる
- など
有料プランにアップグレードする事で、無料サイト作成サービスの短所だった部分が一気に消えます。相対的に考えるとWordPressやオリジナルサイトの方が融通が効きSEOに向いてはいるが、簡単にサイト作成が出来ると言った点ではこっちの方が優れている部分でしょう。
知識に自信がないが、しっかりとしたサイトを自分で作りたいと考える方にとっては、上記サービスの有料プランでのサイト作成を選択肢の一つとして入れても良いかと思います。
有料のサイト制作の特徴(WEB制作会社)

WEB制作会社は全国各地に、大企業、中小企業問わず様々あります。基本的に営業担当者がテレアポやメールアポイントをして会社側からのコンタクトが多いと思いますが、消費者側からもリストから探すこと後できます。
下記リンクの「WEB幹事」と言うサイトは全国のWEB制作会社から絞り込み検索できるサイトです。制作会社探しでは非常に有名なサイトなのでこれを使って、コンタクトしやすい会社を見つけていきましょう。

WEB制作会社の短所
WEB制作会社の短所は以下のようなものがあげられます。
- ある程度まとまったお金が必要
- コミニケーションが必要
- 基本的には制作時の内部(ソースやデザイン)は弄れない
特に重要だと思う部分を個別で説明します。
▼まとまったお金が必要
WEB制作会社で立派なサイトを作成しようとすると、約50万~100万くらいはかかってきます。そこに毎月の保守費として1~5万くらい取られます。(内容によりますが)分割払いにしたとしても、頭金で20万くらいは必要になるかと思います。
下記はWordPressを使ったサイトを制作会社に依頼する場合にかかってくる金額感の目安です。
WEB制作会社にサイト制作を頼むと、ほとんどの場合が「内容による」との答えだと思います。実際の現場で働いている私からしても、本当に内容によるとしか言えません。
例えば画像を複数枚用表示させたギャラリーページの場合。
A.最近投稿したものを上部orファーストビューに表示させる。
B.新しくアップロードした画像を上部orファーストビューに表示させる。
この2つのだと、Aだと無料。と言うより自分で投稿していけばそうなるもの。一方Bの場合だと少しばかりカスタムが必要になるので1万円くらいのプラス料金が発生してきます。
良くパターンで、お問い合わせページを作成するか、メールアプリを自動立ち上げにするかの2つの考え方があります。お問い合わせページを作成する場合は複雑な技術を使用するため、その制作時間と調整、確認の時間、デバックと言われるバグの修正時間などが長くかかり値段が上がってきます。いずれにしてもある程度のまとまったお金は必ず必要になってきます。
ただ、中にはサブスク型ホームぺージ制作、初期費用0円~からの制作会社もある様です。
▼コミニケーションが必要
WEB制作会社に他の部場合は、制作担当者or営業担当者とのやり取りが多く出てきます。
人付き合いが苦手な方や、担当者とのやり取りがめんどくさく感じる人にとっては短所になるかもしれません。
ある部分のテキストを1箇所だけ修正したい場合、写真を新しいものに変更したいなどをいちいち担当者に連絡をとって説明していかなくてはいけません。これがめんどくさくて無料のサイト制作会社を選ぶ人も多いかと思います。
また反対に、担当者から素材の催促がきたり、確認をお願いされたりもします。そこで修正点があれば、どこのどの部分がどう違うのか説明しなくてはいけないので割と忙しい印象です。
この様なコミニケーションが上手くいけばスムーズに制作が進行するが、コミニケーションが上手くとれず何処かだらけてしまうと、その分制作が進行しなくなり揉める事もあります。
▼制作は任せるしか無い
無料制作サービスよりは、色や動き、レイアウトなどの変更で多くの事が出来るのは間違い無いです。
ただし基本的には自分では弄らせてはくれません。
WEB制作会社はお金を頂き、責任を持って制作に当たっているので、素人にはソースコードを弄らせることは絶対にしてはいけない事かと思います。そこを理解していただく事も制作者の仕事です。
お客様が弄って、表示がおかしくなってもそれを証明するのは至難の技です。例えお客様が壊したと言う事実があったとしてもそれを証明できなければ制作会社のせいになります。
そのリスクも常に持っている会社が大半なので。基本的には自分でいじる事は出来ません。
WEB制作会社の長所
WEB制作会社の長所は以下のようなものがあげられます。
- 独自ドメイン
- SEO対策が可能
- デザインが自由
- カスタム出来る
- システムを入れられる
- 内部リンク、外部リンクを自由に付けれる
- 容量はサーバー次第
- サポートが充実
特に重要だと思う部分を個別で説明します。
★独自ドメインで作成
WEB制作会社では、コーディング技術の他にSEOやバックエンドの知識も持っていると思うので、わざわざサブドメインでの運用はしないかと思います。SEO対策や今後の運用の事を視野に入れて必ず独自ドメインでの運用になるかと思います。
ただ実はこれは、特に長所と言うわけではなくこれが通常ルートかと認識してます。逆にサブドメインでのWEBサイトが異例な感覚です。
★SEO対策
SEOを本気でやりたいなら、独自ドメインでの運用は必須です。
内部リンクや被リンクなどの評価の分散が無く、余計な評価も入ってこないのでSEOで努力した分検索結果の順位に現れます。
特にWordPressで作ったサイトはSEOに最適化されており、上位にいきやすいって感覚があります。
★カスタムが出来る
WEB制作会社いたのむ最大の長所はカスタムが可能な事でしょう。
サーバーなどの環境や仕様によっては出来ないものもsル場合もあるが、基本的にはどんなカスタムも可能かと思います。
料金に関しては100万円以上かかってくるが、カスタムすることによって唯一無二のオリジナルサイトとなり、それが会社を印象付けて売り上げアップに繋がり、元はすぐ取れるかと思います。
カスタムで多い案件は、検索システムです。自社サイトでジャンル分けした商品を簡易的に検索するシステムを入れたいと言うお客様は結構います。そう言ったカスタムの要望に答えられるのがWEB制作会社の長所です。
★サポートが充実
保守を支払えば、電話窓口でいくらでも相談OIK。毎月バックアップ。軽い修正は何時も無料。コンサルや講習も無料で開き、レクチャーなんかもやります。
上記は一例に過ぎませんが、WEB制作会社はサポート体制がしっかりしている印象です。(中には悪いとこもあるが…)
いろんなWEB制作会社を見比べて自分にあった制作会社を選ぶことが重要になってきます。
自分でオリジナルサイトを作成する場合
自分でオリジナルサイトを作成するには、HTML/CSSの知識は網羅して、PHP、Java Scriptの知識もある程度は必要です。これらのフロントエンドの知識全般と、他にもサーバーやドメインなどのバックエンドの知識も一定数必要になってきます。
これらを全て学ぶには約1000時間は勉強しなくてはいけないかと思います。(個人差によるが)
自信でサイトを制作する場合はコーティングのみでも作れますが、最近は「WordPress」や「EC-CUBE」などのCMSを使用するパターンと、静的サイトジェネレーターでコンテンツページを作成するやり方が主流かと思います。
短所
- 知識が必要
- センスが必要
- 時間が必要
長所
- 基本的に何でも出来る
以上が「wixなどの無料ツールと有料の制作会社との違いを比較」でした。
結論どちらにも良い部分はあり、悪い部分や諦めるべき部分はあると言うことです。自社のサイトを作る目的を明確にして適切なサイト制作を行いましょう。その一歩目の参考になれば幸いです。