今回はアドセンス運用で度々議題に上がる自動広告の画面下に表示されるアンカー広告についてのメリットとデメリットを紹介します。
アンカー広告とは、アドセンス自動広告を入れる事で導入される、スマホ時に画面下もしくは画面上にピョコっと出てくる広告です。(下記の様な)

結論を先に言うと、必要無いなら付けない方が良いと私は思っています。
その理由も一緒に説明していきます。
アンカー広告のメリット
まずはアンカー広告を付けることで得られるメリットを紹介します。
- 収益ベースが上がる
- 広告表示数が上がる
アンカー広告を付ける一番のメリットは収益化のチャンスが増える点です。純粋の広告枠枚数が増えているので収益化のチャンスが増えるという考えと、画面下に常に表示されているため視認率が非常に高いので収益化のチャンスが増えると言った考えがあります。
またアンカー広告は全てのページに入っている事となるのでページが読み込まれるたびに広告表示にカウントされます。
なのでアンカー広告が有ると無いとでは広告表示数に大きな差が出るでしょう。
アンカー広告のデメリット
次にアンカー広告を付けることで得られるデメリットを紹介します。
- サイトの表示スピード
- UI/UXの低下
- 単価が非常に低い
- クリック率が大幅に下がる(表示回数が異常に上がるから)
アンカー広告は正直デメリットの方が多い印象です。
アンカー広告(自動広告タグ)を導入すると大きなデータを読み込む事となりサイト読み込み速度が結構下がります。
それによりUX(ユーザーエクスペリエンス)は下がり、単純に画面下に広告が常についてくることからもUI/UXは低下します。
UI/UXが低いってことは、ユーザーに不快な思いをさせてしまうサイトということなので、ユーザーの離脱率が増え回遊され辛いサイトとなってしまいます。
本来一人当たりのPV数(回遊)を平均2PVをとっていたサイトが、アンカー広告を入れる事で平均1.5PVまで落ちるイメージです。
さらにアンカー広告は他の広告タイプと比べて1/10くらい単価が低いです。また表示回数が非常に多くなるわりにクリックされる回数は非常に少ないです。なのでCTRが異常に低くなりがちです。
広告単価は基本的にCTRの数値=価値になるので、CTRが低くなると全体の広告単価の価値が低くなってしまいます。
アンカー広告はこの数値に対してかなり足手纏いになってしまいます。
結論
メリットとデメリットをざっと紹介しましたが、結論は冒頭で言った様に必要無いなら付けない方が良いです。
理由をまとめると以下の様になります。
- 収益ベース向上の割にデメリットが大きい
- サイトスピード、UI/UXの低下は離脱率増加に繋がりPV数低下にも繋がってしまう。
- ”PV数=広告表示数=広告収入”の世界なのでPV数低下は全体収益を下げる可能性がある。
- 表示回数が上がりクリック率が低くなることでデータが非常に分かり辛くなる。
まずは、アンカー広告の収益ベースの割にデメリットが多すぎると言った印象です。
収益拡大を目指すために多少のデメリットは許せても、ここまで多くのデメリットのあるアンカー広告は厳しいと言った考えです。
具体的には、サイトスピードの低下とUI/UXの低下は近年のWEBトレンドの中でも特に重要視されており、離脱率と回遊率に大きく絡む要素です。離脱率と回遊率をクリアの状態にすることでPV数を大幅に上げる事が可能とされており、それが最終的にSEOの評価にも繋がります。
しかし、アンカー広告はこれを大きく妨げてしまいます。
広告収入は全体のPV数と非常に密接な関係を持っています。要は収益を上げる最も最善な方法はPV数を上げる事です。
先述で書いた様に離脱率と回遊率に影響を与えてしまうアンカー広告がPV数を下げてしまう要因になってしまいます。
そうなると広告収入も下げる事となってしまう場合があります。
最後に、確信的な考え方です。
アンカー広告の単価は、感覚的な単価で5〜30円程度です。そして表示回数1000回に対して1回クリックされたら良い方です。
アンカー広告は全てのページに表示されるので純粋に1000PVに1回クリックされる事になります。
1クリック15円と仮定したらページRPMはたったの15円です。
クリック単価 | 5~30円 |
クリック率 | 0.1% |
ページRPM | 15円 |
アドセンス運用で最も注視して追いたいデータはページRPMなので、ここが異常に低い数値になるのは本当に厄介です。
またこの微々たる収益のために色々とデメリットをかけるのは、あまり良いことでは無い様に感じています。
よって私はあまりおすすめしていません。
以上が「アンカー広告のメリットとデメリット:必要無いなら付けない方が良い」でした。
今回の記事は、私個人的な意見では有るので、少しでも収益化を増加したいって方はもちろん導入すれば上がっていきます。
その代わりに色々と見えない部分でデメリットを抱えていることは理解していただきたいと思いました。
しかし下記の様なサイトには非常におすすめです。
ニュースメディア | ゲーム系メディア |
エンタメ系メディア | etc… |
この様なサイトは、元々ユーザー数の倍以上のPV数を誇る様な回遊率が非常に高いサイトです。
この場合はサイト内を回遊させる事にかなりの力を入れていると思うのでアンカー広告の一部のデメリットを無視できます。